Interviews
EFLファシリテーション 佐藤 ひとみさんインタビュー
-「EDUCATION FOR LIFE (EFL)ファシリテーション」として、どのような活動に取り組んでいますか。またそれを始めたきっかけというのは、どんなことですか。
UNIVER-CITYを意識した地域づくりに向けた活動として、地元の人たちと暮らしに根付いたものづくりが何かできないかと思っていた時に、UNIVER-CITY OHSHIMAのワノサトさんとの出会いがあり、手づくり醤油を町田で実践しようと始めました。
-「UNIVER-CITYとは、具体的にわかりやすく言うとどんなことなんでしょうか。
あらゆる存在が繋がり合い調和しながら暮らしを営んでいる場と捉えています。
-調和しているというのは、ありのままが調和しているというニュアンスですか。
はい、そうです。
- 会員名にも含まれているEFLというのは、どういうことですか。
日本語では“充ち足りた生の共育”と訳されていて、単に学校現場での教育ということではなく、暮らしのあらゆる場面で、個からフィールドに至るまでの互いの可能性を引き出しあう学びとその実践と捉えています。EFLには、いのちのケア、生命の叡智、生活技術、生きる知覚、これらすべてを含んでいます。
- あなたにとってGUのミリョクとはなんですか。
「地球に存在することの本質の学びと実現」を決心された人たちとともに学ぶことの歓び、そしてGU活動を通して拡がっていく、本質的な生き方を実践されている人たちとの出合いと、そこから始まる新たな学びと実現ということです。
- では、GUで学べたこと、また学んでいることは、どういうことですか。
個を超えた“わたし”ということの学びがとても大きくて、この自覚によって、これまで個のわたしが抱えてきた、今も抱えている様々な問題にフォーカスしてしまったり、それによって起こる感情や現象にとらわれてしまうことが、とても少なくなり、同時にとても楽になりました。もう一つは、フィールドシップということの学びです。仕事や生活の場面での体感や体現は、驚きであり歓びです。
- EFLとともにフィールドシップも、GUの基調になっていて、一つの共有価値であり、文化であり、方法でもある、ということですね。
それでは、GUの学びは普段の働き方にどのようにいかされていますか。
理学療法士として、大変重度な医療ケアを受けているお子さんの身体的なリハビリテーションという仕事に携わっています。GUで学ぶ以前は、目の前のお子さんの体をいかに物理的に変えていくかということに意識が向いていましたが、今はフィールドシップやEFLを基調としたリハビリテーション、つまり“その子”と“その子”のまわりすべてを含めた場を意識し、言葉や体を通して、その子とともに、可能性を引き出しあうことを目指しています。現実に現れてくることは小さなことですが、お互いに共感し、確認しあえた時の楽しさや歓びは、とても大きいものです。特に障がいをもった方とは、そこが大事だと思うんです。そうじゃないと、相手の方を“弱者”とか“障がい者”という捉え方になってしまい、対応も顕在意識による力やマニュアル的なものになってしまいます。この違いが分かってきたとき、その子がわたし自身の可能性も引き出してくれる、学びを与えてくれる、むしろその方が大きいことに気づくようになりました。
- では次に、あなたにとって楽しいことってなんですか。
日々なんですね。洗濯、掃除という家事も。いつものことをちょっと工夫してすることの楽しさ。淡々とすることのなかの楽しさですかね。
- それでは、どんなことを慈しんでいますか。
赤ちゃんや子どもたち、障がいをもった方たちへの思いが慈しみというものかな。
- 生い立ち的にどんなことを経てきたとしても、それは在りえるということですね。
過去、自分や人間の存在を否定し続けてたんですが、本来の人間のすばらしさを知って、人間に生まれてきて良かったと心底思えた時、母親の存在というものを否定せず、逆に感謝の思いが溢れ続けたんですね。そしてさらにこれまでの人生、自分で選択してきたんだと確信したことが、大きく変わっていくきっかけでしたね。それを経てきたからGUと繋がったと思ってます。
- それでは最後になりますが、あなたのライフワークは何ですか。
EFLそのものかなって思います。
- そうですね。教育の世界だけではなく、どんなことをされている方々たちだとしても、EFLというものがコアになっていく社会を、共創していきたいですね。今日はありがとうございました。
ありがとうございました。